隣のキミと
「ち、ちが………」
「じゃあ、千穂も心配してるし、はやく戻れよ」
あたしの言葉を遮り、早口に言い終えると、後ろを振り向いて、戻ろうと歩き出した玲央。
あ…………
行っちゃう………
言わなくちゃ
言わないと、誤解されたままだ。
「ま、待って……っ」
あたしが呼び止めると、振り向いてくれる玲央。
「ち、違うのっ。
玲央と付き合うのが嫌じゃないの、むしろその逆で………」
何言ってるの……、あたし
自分でも、なにを言ってるのか分からなかったけど、玲央を引き止めようと、必死になって、喋った。
そうでもしないと、また玲央は離れてく……
そう感じたから。