隣のキミと

───…


授業が終わったから、玲央の元に向かう。



「玲央、部活行こう」



部活が一緒なあたしたちは、たいていはサッカー場まで一緒に行ってる。



「あぁ、あのさ、優芽」



「ん?」



「今日は部活サボろっか」


玲央はあたしの耳元で囁いて、あたしの手を握ってきた。



「え……、玲央……?」



あたしが戸惑う間にも、玲央はサッカー場とは別のところに足が向かっている。



「待って!玲央っ、サボっちゃダメだよっ」



マネージャーのあたしまでが、サボったら話にならない。



突然の玲央の行動に戸惑いながらも、あたしは必死に玲央を止めた。


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