隣のキミと



だから、いかにもお嬢様のか弱い子になんて、負けない自信があった。




それに、あたしは玲央のカノジョなんだから!




どうせ、この子は玲央のファンだっただけでしょ?




「ただの同級生ですか。それ、玲央がそう言ったの?」



意外にも、あたしをふっと見下したような笑いに、あたしは一瞬怯む。



なに、この子……



雰囲気と全然違う……




「そうですけど……」



確かに、昨日玲央は言ったはず。



塾の知り合いだったヤツだって……。




「まだ言ってなかったんだ、玲央」



「それって……」



“どういう意味?”



と、聞く間もないほど、ユリさんは余裕の笑みで答えた。




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