隣のキミと

「え?なに?」


差し出した手の意味を分かっていないようで、


「怖いんだろ?手、繋いでやる」


オレがこんな優しく言ってるのに、


「怖くないって言ってるでしょっ」


優芽は、自分が怖がりなのがばれたくないらしい。



「じゃあ、いいよ」


オレは少し、はや歩きで歩くことにした。


そうすれば、優芽は素直になってくれると思って。



でも、オレがそんなことをしなければ、優芽があんなことにならずにすんだんだよな…


< 81 / 266 >

この作品をシェア

pagetop