隣のキミと
サッカー部
優芽Side
「玲央、待って…」
辺りが暗くて、あまり大きな声が出せない。
やだ、怖い。
待ってよ。
あたしは、玲央の背中を追っていたつもりだったけど、いつの間にか玲央の背中が暗さで見えなくなっていた。
あ…れ?
「玲央…?」
あたしは、小さく玲央を呼んだけれど、玲央の返事が聞こえてこない。
う、嘘でしょ。
いつも、玲央はあたしに意地悪しても最後には優しくしてくれたじゃない。
なんで……
玲央、もう出ちゃったかな?
もう、真っ暗で、怖くて、涙が出てくる。
あたしは、その場に座り込んだ。