隣のキミと
あたしは、足が震えて立っていられなくなり、ゆっくり腰を下ろしてしまった。
「こいつ、どうする?」
そういって、ニヤニヤ近付いてくる男たち。
「止めて…っ」
その一人の男が、あたしの太股に手を近づけてきたとき、あたしは目をぎゅっと閉じた。
「玲央っ!助けて」
そのとき。
「優芽…っ」
その人を見た途端、あたしの目から、我慢していた涙が溢れてきた。
「玲…央」
「大丈夫か?優芽」
「う…ん」
玲央は、あたしを囲んでいた男たちを突き放し、あたしのそばで腰を降ろした。