【完】キミがいたから
湊「やっぱ、広いな…」
陸上の名門校…ではないけれど…
グラウンドは広くて…陸上をするには、もってこいだった。
入学式直後、俺は誰よりも早くグラウンドに来ていた。
けれど…グラウンドには女の人が軽々しく走っていて…
陸上部に入る気満々だった俺は、興味津々だった。
湊「…ぁ…」
あの人は…
“池上奈央”あらゆる大会で優勝している凄い人。
その隣に先輩と走る、1人の男の人。
“池田悠”奈央先輩と同じ、優勝の数は数知れず…
―…キミに出会ってから、俺はキミに恋をした。
でもそれは、儚い恋で。
俺はまだ何も知らなくて。
これからあることすべて、何にも知らないんだ…