レンタル彼氏
彼の過去
ファミレスにしては
まだピーク時じゃないせいか
あまり騒がしさが目立たなかった。
向かい合って座り、
拓也くんは店員さんにドリンクバーと
ポテトを注文した。
「ごめん、腹減ってんの。軽く食わせて。」
『…うん。』
拓也くんはコーヒーを何口か飲んだあとに
静かに話し始めた。
「俺と慎吾は、お互い唯一中学から一緒のダチだから…そういうお互いの大事なことって
絶対誰にも言うなって約束しなくても言わない約束になっててさ。
だから、俺
佳乃ちゃんには自分から話すつもりはなかったんだけど…
言わなきゃ、このまま佳乃ちゃん誤解したままだから…………」
誤解…?
私が、慎吾のなにを誤解してるの?
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