レンタル彼氏


「俺と面白い契約しようか。
俺は彼氏として佳乃に尽くす。
代わりに佳乃は俺に美味しいご飯をつくる。」



『あの……全然意味わかんないんですけど!』





「だって、彼氏ほしいんだろ?」





その言葉に私は息をのんだ。




「さっき、言ってたじゃん。」




さっきの歓迎会で
私と女の先輩との会話。


「佳乃ちゃんは彼氏とかいるの?」


『それがいないんですよー。まだ今まで彼氏できたことなくって。』


「えー!もったいないよ〜大学は出会いがいっぱいあるし、恋しなよ〜?」


『はい!彼氏欲しいです!!
一人暮らしだと寂しくて寂しくて…』








聞かれてたのか………






『いや……あれは……』



「俺が佳乃の手料理と引き換えにレンタル彼氏になってやるよ。」




『レンタル彼氏…!?』




「うん、寂しがり屋の佳乃を癒やす期間限定彼氏。面白いだろ?」





なに………

若草くんってかなり男前なくせにそんな人だったの!?




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