レンタル彼氏


どんな理由があっても
一度起きたらよっぽど疲れてない限りは二度寝なんてしない私だけど、



なんだか体を起こすのがだるくて



しばらく若草くんと寄り添っていた。


若草くんの腕に包まれて、

そういえば今日はお試し期間最終日だということに気づく。




なんだろう…………




胸がぎゅっと締め付けられる。




今日が終わってしまうことが、すごく寂しい。






「佳乃、あんま顔色よくないみたいだけど大丈夫か?」



『え?…………そう?』




言われてみれば
さっきから体がだるくて熱い。


若草くんの隣に寝て
ドキドキしてるせいだと思ってたけど





なんか、違うみたい。






若草くんは
私のおでこに手を当てた。





「熱あんじゃん、佳乃。」




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