賢者と僕
2人
「秀司クン、ごめんね。」
「何が??」
「色々とだよ、」
「たとえば??」
「話し相手になってくれたこと。」
「そうか、」
「僕あきらめたよ。」
「暗い奴。」
がり勉との距離がいきなり離れた。
「これが僕と秀司クンの差だよ、絶望的だろう?」
「だから、あきらめるのか?」
「うん、あきらめた、疲れた……ありがとう色々ありがとう。秀司クンなら立派な人間になれるよ。じゃ僕はいくね、ばいばい。」
がり勉は電車の踏み切りの中に立って言いだした、寂しそうに手をふりながら。