キミノトナリ
放課後


「幸花、いい?」


日高に声をかけられた


戸惑った


心臓がドキドキしてる


「うん」


「屋上に行こうか」

「うん」


屋上までが長い


日高は何も話さない

私も何も話さない


やっと屋上に付いた

気まずい雰囲気は変わらない


日高が私の顔を覗き込むようにして話し始めた


「朝も言ったけど俺幸花のこと好きになったのね、それで………付き合ってほしい」


日高の顔をまともにみれない


私はうつむきながら答えた



「あ、あの日高のことは好きだけどそうゆう好きぢゃなくて日高が私のこと好きって言ってくれたのも嬉しいけど今は付き合うとか考えられなくて」


うーん、うまく言えない


「そっか…」


一瞬にしてさっきよりずっと気まずい雰囲気


日高がうつむく


「で、でも日高とはこれからも友達として仲良くしたい!!」


「やっぱ幸花かわいい」


え?


うわ~綺麗な顔の男の子にかわいいって言われてしまった


顔が熱い


きっと私の顔は真っ赤になってると思う

「えーと、ありがとう」


「幸花ごめんね、困らせてでも俺諦めないから」


「あ、えーと」


日高の顔をまともに見ることはできないけどなんとなく笑顔が見える


「じゃあ、俺帰るね。バイバイ」


「う、うん。バイバイ」
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