裏切りそして塀の中。

最後の最後まで

次の日に私ははじめに言った。

『好きな人できたけん、別れよう。』

好きな人なんかいるわけない。

でも侵入の件が許せなくて別れた。

何も言わずに部屋から出て行くはじめの腕を掴んだ。

泣いていた…。

最初で最後の泣き顔を見た。

はじめは隠すように腕を振り払って帰っていった。

一週間もしないうちに、はじめは彼女をつくって、ホストとして働いてると聞いた。

はじめと別れて１ヶ月。
私にははじめがどんなに必要かきずいた。
はじめは私と別れて女遊びが激しくなったらしい。

はじめにも私が必要やったのかもしれないと思った。

自分勝手なのはわかっていた。
でも私ははじめが好きだった。
別れてみると後悔したし、淋しかった。

今まではいつもはじめから付き合おうと言ってきた。

でいつも別れるときは私からだった。

私は今までこんなにはじめを必要と思ったことはなかった。

だから今度は私から言った。

その日もはじめは店にいた。

電話して時間作ってと言うとすぐに店から出てきてくれた。

恥ずかしかったけど、言いたくなかったけど思ってることを全部伝えた。

私の気持ちをわかってほしかった。
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表紙・目次

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