裏切りそして塀の中。
捕まったと確信した。

はじめのママから電話があって、接近禁止が出てると聞かされた。
許されてるのは手紙だけだった。

私は待つと決めた。
待たないと後悔しそうな気がした。

それから私はあさみと遊んで、絶対1人にはならなかった。

はじめに手紙を書いて送った。
返事が待ち遠しかった。

でもどんなに待っても返事はなく、不安な日々を過ごした。

月が変わった。

2月2日。

朝の10時頃、その日はたまたま家にいて音楽を聞きながら部屋を掃除していた。

ピンポーン。

人が来た。
私はなんとなく嫌な予感がして、ドアののぞき穴を覗いた。

男が2人立っていた。

《知らん人…まさか警察やないよね。》

と思いながらそのまんま覗いていると1人の男が電気メーターを見上げていた。

警察だった。

居留守を続けて10分経ったとこでやっと帰っていった。

私はあさみに電話した。
なんでかしないといけないと思った。

あさみとたわいもない話をして二時間話しっぱなしだった。

するとまたチャイムがなったので、あさみに、

『ごめん、誰かきたごたっけんまたかけなおす。ちょっと待っとって。』
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