裏切りそして塀の中。
と言うと、あさみは、

『やぎらぁ、おらんくならんでね。すぐあさみの前からいなくなるけん心配やん。』

と言ってきた。

私はなにかあるとすぐ、誰とも連絡取らずに1人で何日も過ごすことがよくあった。

あさみは感が鋭いと思った。
でも心配すんなと言って電話を切った。

ドアを開けるとさっきの男が2人いた。

『警察やけど。今から警察行くけん着替えておいで。』

『わかった。』

やっぱり警察だった。
でも私は捕まるわけないと思っていたので、普通に本署まで行った。

事件当日の事を一時間くらい聞かれて、本題に入った。

『で、お前はなんしよったとか?』

『先に店から離れて行きよったらシャッターが開いた音が聞こえたけん走って逃げた。』

『なら入ってないってゆうと?』

『うん。』

『そうか。でも他ん奴はお前も入ったって言いよるんやけど。』

『いや、そげんゆわれても入ってないけんね。』

『でもとりあえず逮捕状が出とるけんお前は逮捕するけん。じゃあ13時16分逮捕する。』

と言って手錠をされた。
逮捕されるのは予想もしてなかったけど、動揺はしなかった。
だれがなんと言おうと私は入ってないから。
< 114 / 134 >

この作品をシェア

pagetop