裏切りそして塀の中。
《絶対出てやる。》

審判が始まる前に参考人としてたつやが部屋に入ってきた。
目が合ったけど私はすぐにそらした。
恥ずかしい気持ちがあった。なぜかわからないけど…。
たつやは私の前に座った。

審判が始まって、事件の流れを裁判長の隣にいた、裁判官が読み上げた。

納得いかない。

私には納得のいかない内容だった。

裁判長はたつやに質問をした。

『あなたはやぎらぁはお店に入ったかわからないと、言って、その後に入ってないと言ってますがそれはなぜですか?』

私もこのことが気になっていた。

『いや、警察から最初聞かれたときは覚えてなかったけど、あとで思い出したら、やぎらぁは入ってなかったんで警察にそう言いました。警察はやぎらぁは入ったか?しか聞かないで、俺のことは全然聞いてこなかったです。』

『そうですか。わかりました。』

また警察に対しての怒りが強くなった。

でも調査官の工藤さんと弁護士のおかげで私は保護処分、保護司付きで出所となった。

私は自分の服に着替えて、翌日保護観察所に行くことになった。

家に帰ると、部屋は出て行った時のまんまだった。

ベットに座るとテーブルの上の物に気がついた。

はじめから留置所で書いた手紙だった。

私はすぐに読んだ。
内容はバカにしてるとしか思わないものだった。

せっかくの楽しい気分を壊された。

待っててほしい、今でも好き。出所したら一緒になろう。とかそんな内容のばっかり書いてあった。

自分がゆった事にたいしては一言も書いてなかった。

はじめはどうせ知らんやろうけんゆわんどこみたいな事がよくあった。

私は警察から調書を見せられてから待つのはやめた。

待っててバカをみるのは私だから…。

おとなしく待っとくみたいに純粋じゃなかったし、待っててやりたいと思わなかった。

私はそれからやりたい事を思う存分やった。

毎日保護司のとこにも行ったし、仕事も今まで以上に頑張った。

もう二度とこんな事は繰り返さないと決めた。

1ヶ月くらいしたらたつやが出てきたというのを聞いた。

そしたら私の携帯にたつやから電話があった。
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