裏切りそして塀の中。
気まずかったので、帰り道を聞いて帰った。

何日かしてもりから電話があった。

『この前けんと遊んだやん?それで、やぎらぁばえらい気に入ったらしいったい。それで今からひまなら俺んち来て。遊ぼい。』

『マジでいーよっと!?遊ぶ!』

と言ってもりんちに着くと二人は家の下に降りてきた。

『今から釣りできるとこ知らん?』

『知らんって今頃遅いやろ。』

もう夜の9時半になっていた。

『でも俺釣りしてぇ。』

もりはこんな無理のあることをよく言った。
そこがもりの面白いとこだった。

そこで釣りができる居酒屋みたいな店に3人で行った。

そこでご飯を食べて、けんと番号を交換して別れた。

私はすごく嬉しくて母親にのろけ話を聞いてもらっていた。

今度こそ長続きしたかった。
けんとならできそうな気がしていた。

5月に入ったある日の夕方。

けんから初めて電話をもらった。
ドキドキしながら電話をとった。

『はい?』

『やぎらぁ?今日もりんたでバーベキューするけんやぎらぁも来れば?』

『私が乱入していいとやか?』

『よかがぁ。そんなん気にする奴とかおらんし。』

『わかった。なら後でね。』

私は今まで以上におしゃれをしてもりの家に行った。

バーベキューの準備はそろっていて、あとは人数が揃うだけになっていた。

私はけんの隣に座っていろんな事を話した。

《このまま彼女にしてくれんかなぁ》

とか考えていると、

『今日オールしてみんなで温泉行くんやけど、行かん?』

『あ〜行きたいけど、明日仕事やん。』

『ならダメやね。』

私はすごく行きたくて、たまらなかった。

仕事は昼までだけど、昼前には家を出ると言っていた。

私は半ば諦めて、一緒に朝まで遊んだ。
オールして仕事するのぐらい簡単だった。
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