a-girl
もともと痩せていたが、更に鋭角的になった気がする。
「…どうして…。」
かわりに月美が口を開く。
「徹さんが、捜したのよ。」

目の淵から涙が流れる。真珠の粒の様にぱたぱたと、かけられた毛布の上に落ちる。
月美はそれを見て部屋を出る。

「…会いたかったよぉ…。」
すがりついて、自分のせいでりゅうちゃんの一家が町を出たことを思いだし、慌てて離れる。
和を恨んでいるかもしれない。
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