a-girl
「ただーいまー…。」
出来るだけ音を立てないように鍵を開け、忍び足で玄関に入る。

りゅうちゃんに抱かれたからだがまだ甘く、だるい。
いきなり電気がぱっとついて、そこには月美が仁王立ちしている。
「ごめーん…。」
えへ、とスッピンの顔を晒す。
「いい身分ね、見習いバーテンがホテル代出してくれんだ。」
「…あたしが出してるもーん…。」
売れっ子ホステスの和と、バイトのりゅうちゃんでは給料が雲泥の差だ。
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