あの白に届くまで



家を出て数歩のところで何故か足を止めた。

日本とは…ましてや、俺たちの住むどちらかといえば田舎よりの街並みとは、このストリートは全然似てない。


それなのに。



――この場所に来てから、過去を振り返ることが異常に多くなったな。
そう思った。







大人になるって




そういうことなのかな?








――――――先輩。

そろそろ手紙の便箋も、切らしてしまいそうです。


実は昨日、夢を見ました。

焦っていたからでしょうかね?


だけど不思議と落ち着いていて…夢というよりそれは、過去の再生でした。



先輩を探していくつも回った学校は
どれも立派なグラウンド…フィールドを持っていて。


あの最後の大会を思い出しました。


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