あの白に届くまで
帰路―the last time of this journey
。*。
人は運命を避けようとして取った道で、しばしば運命に出逢う。
。*。
――――夜は静かに明けた。
眩しい光が差し込んできて、顔をしかめながら寝返りを打った。
誰も起こしてはくれない静かな朝が来ていた。
「………んー…」
カーテンの隙間から入ってくる強い光に、勢い良く背を向けて転がった。
するとベッドから転がり落ちた。