あの白に届くまで
決意―i will see
「つまり」
雄大先輩がマイクを通した声で言った。
「お前は日向を探しに行きたいんだろ?大樹」
「大地です」
いくら三つ上でほとんど関わったことないからって、名前を間違えんなよ。
そうツッコミを入れてから、俺はグラス一杯のコーラをぐいっと飲んだ。
口についた炭酸の泡を拭ってから、「なんというか…」と答える。
「探しに行きたいというか、居場所を確認したいというか…」
久々に来たカラオケ。
メンバーは隆志先輩、雄大先輩、真琴先輩、そして拓巳先輩。
隆志先輩なんて四つも上だから、ほぼ「初めまして」状態だった。