あの白に届くまで
なかなかデキる小悪魔美少女に手伝ってもらってシーツカバーを掛けながら、俺は頭を振った。
――目的は日向先輩の心当たりがある住所を、訪ねていくこと。
たった二週間だ。
…まぁこの場合、二週間"も"あるって考えた方がいいのかもしれないけど。
冷静に考えれば、二週間ってそう悪くない期間だよな。
頑張れ、俺。
そう自分を鼓舞した時だった。
「カズヤが、ダイチにわたしておいて、って」
長いふわふわの髪をひとつにまとめたソニアが、何かを俺に手渡した。
「……ん?」
何かをプリントアウトしたらしき白い紙。
開くとそれは、パソコンに送られてきたメールをコピーしたものだった。
しかも、
「……なんだとぉぉ!?」
…と思わず叫ぶ内容だった。
俺の絶叫に顔をしかめたソニアが、小さな体で飛び跳ねるようにしてその内容を覗き込んでくる。
「…ホワッツ?」