空色デイズ
「あれ、季都々は?」
時計の針は、約束の時間からすでに10分を過ぎていて、几帳面な鈴木が荒島の家にいまだたどり着いていないなんてと不思議に思う。
「明日木さんを迎えに行ったわ」
「あす……き、さん?って誰」
「季都々と同じ部活の子らしいんだけど、勉強会に来たいんですって。6組の明日木明日早さん」
ふーんと適当に相づちを打って記憶を辿るが、やはりそんな名前の人物の顔は該当しなかった。
自分の人脈の薄さに涙がでる。