空色デイズ


「空ぴょんなら大丈夫だよ!」
「……は」
「だってこんなに頼りになる騎士が二人も居るんだからね!」
「ない、と……?」



その時の、明日木明日早の視線に込められた感情が、どういったものかなんて知らないし、知りたくもない。


私は視線を返すことなく明日木明日早に背を向けた。



「明日木、さん……あなたは、一年前の、あのことについて……どう、考えてるのかしら」
「一年前……?ああ、空ぴょんが援交してたってばれたときの」
「あみ空は援交なんかしてないわっ!」
「……ごめん」


思わず上げた怒鳴り声で震えた私の肩に気付いたのか、明日木明日早は声に真剣味を施してきた。


「でもことりっち、そうは言っても空ぴょんを全く知らない一般生徒からすれば、一生徒の弁解よりも、人気も信頼もあった冬海先生の言っていることの方が、信憑性があるわけだよ。まさかあの冬海先生が援交や盗撮してたなんて、誰も思わないでしょ?」
「……っ」


言われて、言葉につまる。


そうだけど、



そう、なんだけど……。
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