君に届ける最後の手紙
その後、風呂に入るまでの約30分程会話を続けてみたが全てツギハギのような感じで、会話と呼べるかすら怪しかった。


ある程度一段落つくと、もういい時間になっていたので、お互いに一言


「じゃ……俺風呂入ってくるわ。また明日ね……」


「うん!また明日ね!」


と言い、その場を離れ風呂に向かった。


ガラガラガラ……


風呂桶を片手にドアを開けると、四〜五人のクラスメイトが何やら興奮した表情で俺を呼ぶ。


「由っち来て来て!窓から顔出してみ!」


「あ?何だよ……」


と言って、風呂の窓から顔を出し、右を向く。


すると……


右方向約5m程の所には男子風呂の現状と同じくらい、開いた窓が見える。


ん?何だ?鏡が……?!


「ぬぉっ?!……これはっ!!!」


俺は初めて知った。


女子風呂がこんなに近くにある事を。


そして……
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