君に届ける最後の手紙
風呂場でのくだらない騒ぎも落ち着き、ゆっくりと湯舟に浸かっていると、アイとのやりとりが思い出される。


「ふぅ……恋愛って難しいもんだな。どうやれば楽に付き合えるんだろ……」


と言って、辺りを見渡すと、いい所に女慣れしてそうな奴がいた。


同じクラスの大村。


電車の中で堂々キスをしてたアイツだ。


「なぁなぁ大村、ちょっとイイ?」


「え?あぁ、何?」


普段こんな話の掛け方をしない俺に、突然呼ばれて驚いている。


「女の前で緊張しない方法ってあるか?お前、女に慣れてそうだし」


「えぇ?由君の方が慣れてそうだけどな……」


「そうでもないから相談してんの!どうすりゃ彼女と楽しく話せる?」


「楽しくかぁ……自分が楽しくなれる話しをすればいいんじゃね?」


「フムフム……なるほど。でも相手はつまらなかったりするんじゃ?」


自分から聞いたクセに失礼な俺。


が、大村は親切に教えてくれた。


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