君に届ける最後の手紙
しかし、所詮初めて撮る俺には操作がわからない。


横からアイが入ってくると、簡単にOKボタンを押す。


「やったやったぁ!ギャハハハハハッ!」


アイは腹を抱えて笑っているが、俺は頭を抱えた。


一生の汚点だ。


その後すぐにゲーセンを出ると、俺達は本来向かうべき場所へと歩き始めた。


「由のお母さんってどんな人?恐かったりする?」


俺はここが復讐する場所と見て、思いっきりほくそ笑んだ。


「うん。こわいぞぉ……親バカだからな。うちの息子はあげません!とか言うかも」


「うそ……」


うん。うそ。うちの親に限って絶対そんな事はない。


「こんなバカ息子でいいの?」


ぐらいは言うハズ。


が、ハッキリいって先程の事を根に持っている俺は、ずっと黙ってる事にした。


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