君に届ける最後の手紙
それを聞くとアサミがニヤリとする。


「アイちゃ〜ん、プリクラがどうかしたのォ?」


「あ、そうだ!え……と、コレコレ!見てっ!」


終わった……


「ぶふふふっ!!!」
「ぶふふふっ!!!」
「ぶふふふっ!!!」


みんな一斉に吹き出す!


「ギャハハハッ!何これ〜!由ちゃん変な顔〜!!!」


「そうね!ぶふふっ!でも良く撮らせてくれたわねぇ。由は昔から写真撮られるの嫌いなのよ?」


「そうなんですかぁ?由、自分からこの顔で撮りたいって……」


「コラ……んなわきゃねーだろ!」


まず、写真以外でもこんな顔はしない。


「ま、何か仕掛けがあるって事ね!由ちゃん、卒業アルバムの撮影ですらバックレようとしたもん」


これを皮切りに、アサミによる俺の暴露会がスタート。


小さい頃、予防接種が嫌で校内を逃げ回った事……


小学校の全校朝礼に遅刻して担任にビンタくらった事……


中学の卒業式でフラれた事……


アイの中に、どんどん不必要な知識が埋め込まれて行った。


< 126 / 233 >

この作品をシェア

pagetop