君に届ける最後の手紙
ともだち
試合終了後、仲間の一人がゲンキに声をかける。
「気にすんなって!」
心とは裏腹の言葉だ。口元は笑っているが、目の奥は沈んでいる。
「……あぁ……」
ゲンキの返事にも力がない。
それはそうだろう。ゲンキからすれば今日の敗因はあのプレーひとつのはず。
しかし、こんな時はあまり声をかけない方がいい。彼と長い事付き合っている俺の意見だ。
それを知ってか知らずか、仲間の連中は次々とゲンキに声をかける。
これはマズイ。ゲンキの目付きが段々変わって来た。そして……
「……何だ?お前ら、心にもない事言いやがって!俺の事責めてぇなら責めればいいだろうが!」
やっちまった。当然喧嘩腰な言葉に返ってくるのは
「なんだよ!こっちが気ィ遣って優しい言葉掛けてやりゃいい気になりやがって!……そうだよ。お前のせいで負けたんだよ!」
トドメだ。ゲンキはそれ以上何も言わずに、一人で地下鉄の駅へと向かって行った。
俺はそれを黙って見ている訳にも行かず、メンバーに一言
「あいつが居なきゃ一点も取れなかった」
と言い残し、ゲンキの後を追う事にした。
「気にすんなって!」
心とは裏腹の言葉だ。口元は笑っているが、目の奥は沈んでいる。
「……あぁ……」
ゲンキの返事にも力がない。
それはそうだろう。ゲンキからすれば今日の敗因はあのプレーひとつのはず。
しかし、こんな時はあまり声をかけない方がいい。彼と長い事付き合っている俺の意見だ。
それを知ってか知らずか、仲間の連中は次々とゲンキに声をかける。
これはマズイ。ゲンキの目付きが段々変わって来た。そして……
「……何だ?お前ら、心にもない事言いやがって!俺の事責めてぇなら責めればいいだろうが!」
やっちまった。当然喧嘩腰な言葉に返ってくるのは
「なんだよ!こっちが気ィ遣って優しい言葉掛けてやりゃいい気になりやがって!……そうだよ。お前のせいで負けたんだよ!」
トドメだ。ゲンキはそれ以上何も言わずに、一人で地下鉄の駅へと向かって行った。
俺はそれを黙って見ている訳にも行かず、メンバーに一言
「あいつが居なきゃ一点も取れなかった」
と言い残し、ゲンキの後を追う事にした。