君に届ける最後の手紙
「できたぁ!!!」
想いに耽っている俺の隣で、アイが突然大きな声を出す。
「……っくりしたぁ。ん?おぉ!」
縦2m、横3mの鉄淵の中には、寮祭−1999夏−と縄で器用に書かれている。
本番ではこれに……
お楽しみにしておこう。
「おぉ!よく出来てるじゃん!」
という先輩の言葉を聞くと、アイの仕草もどこか誇らしげ。
「えっへん!」
と、目が言っている。
「先輩、いい寮祭になるといいっスね」
「あぁ!一年生の寮生活を、いい想い出にするか、悪い想い出にするかはお前らの腕次第だ!」
俺達の腕次第……
なんか、燃える。