君に届ける最後の手紙
そして卒寮式、寮祭当日の夜。


中学の時、長ったらしい校長の話になると、すぐに飽きてしまい、決まって眠気と死闘を繰り広げていたものだが


俺も多少成長したのか、舎監長の言葉一つ一つに感慨深い物を感じる。


長い様で短かった寮生活が、走馬灯の様に俺の中で甦る。


舎監長の話が終わると、有志の生徒が出し物を始める。


まずはバンド演奏で盛り上がる。これがなかなか好評で、その連中がモテ始めたのは言うまでもない。


次は、"オカルト先輩"の催眠術ショー。


これは数人が深い催眠状態に陥り、皆ドン引き。


そんな中、寮生と、司会進行を務める先輩を会場内に残し、俺とアイは外に出た。


準備しなくては……。


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