君に届ける最後の手紙
その後、更に30分程すると、ようやくアサミが住むマンションの下に着いた。


「むぉっ?……田舎なのに、やたらデカイマンションだな」


15階ぐらいあるだろうか……まぁ、街中ではよくある事だが、完全に景観を壊している。


ナチュラリストの俺は憤りを隠す事が出来ない。


「つーか、何階の何号室だ?……ピッチ、ピッチと……ん?」


ピッチを手に取り、番号を押そうとするが、またも指が通話ボタンに届かない。


ある事が脳裏を過切ったのだ。


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