君に届ける最後の手紙
「な、何だよ……俺、間違った事言ってないだろ?!」


「アタシだって別に軽い気持ちでやった訳じゃないよ!」


ハッキリ言って、全く意味がわからない。


軽い気持ちじゃなきゃ、一体どういう気持ちでそういう事をやるのだろうか。


「どういう事だよ!説明しろよ!」


俺が相変わらずの強い口調で問い詰めると、俯きながらアサミは言った。


「今は言う気になれない……悪いけど帰って……」


またまた意味がわからない。来いと言ったのはアサミのはずだ。


が、嫌だと言って居残るのも負けた気がするので、俺はその場を去る事にした。


「解ったよ!帰ってやるよ!」


目に涙を浮かべるアサミを残して……。


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