君に届ける最後の手紙
「こんな時間に何だよ?」


イラつきを隠せない俺の声を聞き、ゲンキが言う。


『おぉ?随分荒れてんなぁ?どうかしたか?』


どうかしたか?大方事情を知っているであろうゲンキの、白々しい声が余計に腹立つ。


「別になんでもねぇし。で、何だよ?」


『あぁ、お前今どこにいんの?』


「中学校の近くにデケェ神社あるだろ?あそこから真っっっ直ぐに言ったとこの林道」


『林道……林道……あぁ!あそこね!解った!今原チャで行くから待ってろ!』


「は?今行くってお前、何時だと思って……」


プツッ……ツーッ……ツーッ……


「電話……切れたし……」


何も、こんな所で会わなくてもいいのでは……と思うのは俺だけだろうか?


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