君に届ける最後の手紙
「俺の気持ちを知ってどうする?別に、付き合ったりする訳でもあるまいし」


『でもさぁ、聞いてみたいじゃん?アタシの気持ちばっかり知ってるのも、なんかズルイし』


俺の気持ちって……大体知ってるだろ。


「だから、お互い恋愛とか疲れたら付き合ってやるって」


『ちがくて!それは50、60のじぃちゃんばぁちゃんになったらの話でしょ?!今の気持ちだよ!今のキ・モ・チ!』


言えるか、んなもん。


……でもまぁ、こうやって舞い散る桜をゆっくり見ていると、教えてやらなくもなぃかなぁ……なんて思う。


そうだなぁ……。


「わかった。明日、花見に付き合え。土曜日だから授業早く終わるだろ?」


『ホント?!解った!行く行く!』


……はぁ、とうとう約束してしまった。


出来れば年取るまで言いたくなかったのに。


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