君に届ける最後の手紙
「ヤベヤベヤベヤベヤベ〜〜〜〜!」


俺は走った。急ぐとか、時間に追われるってのが最も嫌いだが、俺は走った。


「あぁちくしょ〜!何で寝たっ!俺っ!」


猛ダッシュする俺の後から似た様な制服の学生が走ってくる。


「ぜぇ……ぜぇ……ハッ……ハッ……」


同じ色の校章……。同学年らしい。ちょっと声掛けてみよう。


「あの、君も寝過ごしてそこの駅で……って感じ?」


「あ、学年同じなんだ!ハッ……ハッ……背高いから先輩かと思った!ぜぇ……ぜぇ……俺はそこのまた次の駅……ゲホッゲホッ……駅から……」


上には上がいるもんだ。


「あぁ、無理して喋らなくていいよ。……まず、学校まで行くバスがあるとこまで急ごう!」


「うん……う、ゲホゲホッ!ゴホォッ!」


必死……というか瀕死だな。


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