君に届ける最後の手紙
「由君達も先輩から話聞いたでしょ?」


来た……それを聞くとタクヤが頷く。


「うん、まぁね。そっちはどう?ベッドずらした?」


「いや、こっちはベッドじゃなくて机の裏だった……」


「何があったの?」


タクヤがそう聞くと、俺の心臓は激しく脈打ち始めた。


「……それは……」


ゴクリ……。


「いや、俺らの口からは言えないし、見ない方がいいよ。眠れなくなるから……」


そう言うと彼らはトレーを下げ、食堂を後にした。何て身勝手な奴らだ。こんな半端に話されたら、逆に見たくなってしまう。


「タクヤ……」


「うん……」


俺達は自室に戻り、真実を確かめる覚悟を決めた。


しかし、いざ部屋に戻るとなかなか勇気が出ない。


「由、どうする?」


「いや、その為に戻って来たんだし、やるしかないっしょ!」


「よし!じゃ、せーので行くぞ?……せーの……!」


意を決してベッドをずらすと、そこには……


「うわぁぁぁ……由さんこれは、ベターな感じですね……」


「そうですね……タクヤさん……」


大体の予想通り、そこには邪悪な気配すら感じるお札が一枚。


「退学しよっか?」


「そうしたいですね……」


辛い寮生活になりそうだ。


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