君に届ける最後の手紙
「うん……。うちの母さん、最近再婚したでしょ?別に何か言われたりしたわけじゃないけど、アタシ、邪魔してるんじゃないかなってさ」


「おばさん、そんな事思う人じゃないだろ?心配してんじゃないのか?」


「それは大丈夫。アンタに毎晩勉強教えてる事にしてるから」


「毎晩俺に……って、毎晩こうして公園に来てんのか?!」


「うん。ここ一ヶ月はね」


「ゲンキの家は入れてくれないのか?」


「ん。アンタぐらい付き合い長くないと言えないよ。こんな事……」


「……高校入試って何点くらい取らなきゃいけないんだ?」


「ん〜、どんなに低いラインでも5教科で250点くらいは取れないと……?」


「……やべぇな……そういえばお前、勉強出来たよな?今度の大会終わったら勉強教えてくれよ。うちの親も喜ぶからよ」


「……由ちゃん……」


アサミは肩を震わせ、顔を隠した。辛かったんだろう。いつも無理して笑っていた事が。


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