不幸泣き
幸運泣き
告白
「俺と付き合ってください」
私は大楠春貴が好きだった。
通称、おお君だ。
その人に今、私は告白された。
「へ?」
私にはワケがわからなかった。
なぜなら私は、友達の鈴木莉香の
告白を手伝うために、体育館裏に
わざわざまだ寒い3月の空の下に来たのだ。
なのに来てみたらいるはずの莉香がいなくて
いないはずのおお君がいたのだ。
そして告白されてしまったのだ。
でも私はおお君が好きだった。
おお君の告白を断るはずもなく、
「お願いします...」
とぼそっと言った。
「まじ??!!...やったあ~」
おお君は満面の笑みで喜んでいた。
ホワイトデーの前日、
3月13日のできごと、
空は雲一つない晴天だった。