キミのいる世界で
それを境に、『魔法使い狩り』と称される法律が定められた。
エヴァン・オーデンにより再度作られた、この世界で……。
「……ふぅっ」
ミミズがダンスをしているような文字と格闘すること、数時間。
やっと379ページまでたどり着き、益々面白くなっていく展開に胸を躍らせた。
魔法使いが普通に町を歩いている姿なんて見たことがない。
唯一、私でも見たことある人と言えば"エヴァン・オーデン"くらいだ。
王都ルシフェルの皇帝である、雲の上のお方。毎年行われる祭典に顔を出し、住民からの信頼も厚い。
それに、この本を見る限りでは数百歳だというのに衰えをしらない美しい顔立ち。これが魔法使いというものか、と感動した覚えがある。