Love*Wing
入学

本当のお金持ち



長く柔らかい、茶色がかった腰まで伸びた髪と、愛らしい大きな目には長いまつ毛。笑顔が似合うピンク色の唇と、華奢な体つきと長い足。
見た目はほぼ完璧の女の子。
貧乏ではない、ただ少し裕福な暮らしをしているだけで、大金持ちというわけでもない。
母親は学校の先生、父親は料理人。兄は名門大学に通い、主人公となる完璧な彼女は名門高校への受験合格発表届けを眺めていた。

彼女の名前は…如月 麗奈(きさらぎ れいな)。


*麗奈Side*


受験番号:253番
受験者名:如月麗奈
試験実施日:1月26日

試験合格発表へは予定がありいけず、その次の日の今日、書類が届いた。
私は上から順に読んでいく。

周りには家族や近所の奥さん、友達。
なぜかいろんな人がいえに集まって、私の合格発表を聞いている。


「あなたは入試試験に…」

合格、不合格と書いてある部分だけがおってあったので、ゆっくり開く。


「ご…合格…しました!」

パーン!

クラッカーが鳴り響いた。

(合格する予定で皆がもっていたらしい)

その音と同時に…
「やったね、麗奈!」「すげー」「すごいわね、如月さんご家族」

などと、ほめ言葉…だと思われる声がいっせいに聞こえた。


「テストの結果は?」
と、お母さんに聞かれた。

書類の中からそのテストの点数と面接の評価が載っていた。

「えーっと、国語78点、数学78点、社会70点、理科94点、英語100点」

合計点、320点。

自分でも、驚いた。
結構難しくてまったくできなくて、「おわった」と思っていたのに、こんなに点を取れるとは思わなかった。

私立聖咲学園、宗教的には『聖』とあるとおりキリスト教で、頭の良い高校と言われている。制服もかわいくて、お金持ちが集まっているという噂も。

そういえば受験のときお金もちっぽい人いたかも…?

「すごいじゃないの、面接は? どうだったの?」
面接はたんに生活と中学校で何をしていたかとか、学園長さんと見られる人と話しただけだったけど、結構敬語の使い方とか、気の使い方とかは自身はある。

「えーっと、A。98点」
高得点だった。

うれしい、憧れの名門学校に行けるなんて、うれしすぎる。
< 2 / 5 >

この作品をシェア

pagetop