私こそ光る☆君~グランプリ編~
はらり。
目の前、私と由依の間を一枚の紙が舞った。
続いて声がし、止まっていた時間が俄かに動き出す
「ああ、ごめんね、手が滑っちゃって。
でも由依、独り占めっていうのは感心しないな」
穏やかな、それでいて何かを押し殺したような感情の読めない声。
「…………」
珍しく起きているかと思えば、鋭いものの混じった視線をぶつけてくる清龍。
「……チッ」
そして不機嫌も顕わに舌打ちの音を漏らす遥。