私こそ光る☆君~グランプリ編~
『なんかいいよね、そういうの。

大切な人か……』


紫水の大切な人って誰だろう?

てっきり紫水は唯我独尊タイプだと思ってたんだけど、あの様子だといるっぽい。

何にしろ、その人ってすごいよね。

あの紫水にあんな笑顔をさせちゃうんだから。


ん、あれ?

でも、紫水が今ここであの笑顔を見せたってことは……?



「僕の大切な人は君だよ、光」


頭の中で答えに行き着くのを紫水の声が遮った。


『……へっ?

わた、ぼ、僕?』


危ない、危ない。

仕事中は一人称は僕って決めてたのに、紫水の言葉に驚きすぎてうっかり間違えるところだった。


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