私こそ光る☆君~グランプリ編~
『ご、ごめんなさい……』


謝るしかなかった。


「うん、素直でいいね、答えになってないけれど」


紫水に頭をいい子いい子と撫でられながら思った。


やっぱり紫水が敵わない人がいるなんてウソだ……。


「なんだ~、そんなことか~☆」


今度は妙に明るい声とともに、由依がトテトテと近づいてくる。


『そ、そんなことって、すごく悩んでるのに……』


他愛もないことのように言われ落ち込む私に、


「作詞なんて簡単だよ。

ヒカちゃんには僕がトクベツに教えてあげる~☆」


と由依は胸を張って答えた。


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