お隣サマは運命の人

『悪い!会議が長引いた!20分くらい遅れるけど待ってて』



20分か…


ちょっとのど渇いたしなんか買ってこようかな?



そう思って振り返るとちょうど近くに自販機発見。


小銭を取り出して自販機に入れる直前に誰かが背中に当たってお金が落ちてしまった。



「あ…」



運悪く自販機の下に転がっちゃって浴衣じゃなかったらしゃがむとこだけど、今日は仕方ない。


もう一度財布を取り出そうとした時、



「すみませんでした。大丈夫でしたか?」



「あ、大丈夫です。」



そう言って振り向いたら緒方さんだった。



「あれ?愛菜ちゃん?」



「緒方さん!こんばんは。緒方さんもいらしてたんですね。」



「浴衣だとまた印象変わるね。似合ってるよ。」



「ありがとうございます!緒方さんこそ似合ってます!」



男の人の浴衣姿もいいな。


若くても着る人は着るんだぁ。



「お金落ちちゃってごめんね。どれ買おうとしてたの?」



そう言って足らない分を入れてカフェオレを買ってくれた。



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