お隣サマは運命の人

「・・はぁ・・・」



「なにをさっきから落ち込んでるわけ?」



「なにって・・美和さんすっごくきれいだったんだもん。」



「元カノかどうか翔ちゃんに聞いたの?」



「聞いてない。」



「宣戦布告でもされた?」



「されてない。」



「ヨリを戻しに帰ってきたの?」



「知らない。」



「自信なくなったの?」



「・・なくなった・・。」



「んじゃ、元カノかただの同期か確かめないまま、ってかそんな自信ないならいっそのこともう諦めちゃう?」



「そんなこと言ってない・・もん・・・。」





最後の言葉を言うと同時に愛菜の大きな瞳でも受けきれない涙がこぼれる。


あ~もう、泣き止もうとするその必死さがまた可愛い!


思わず抱きしめようとする手を阻んだのは憎たらしい片割れ。




< 137 / 201 >

この作品をシェア

pagetop