お隣サマは運命の人

利央も加わってさっきの話の続きをするうちに、愛菜はすっかりいつもの愛菜に戻った。


でも翔ちゃんに会う勇気はないから明日のバイト終わってからの二日間ウチにお泊りすることに。


花火大会の時だって、昨日の電話だって、確実に愛菜と翔ちゃんの距離は縮まってると思う。


むしろこのままいい方向に加速しそうなのに、愛菜は自分でブレーキをかけつつある。


こういうのって案外、周りで見てる方が二人の距離を察知できるもんだけど、当の本人にとっては一歩があまりにも大きいんだろな。



のんきに利央の彼女の話で盛り上がってる愛菜を横目にどうしたもんかと首をひねるあたしって・・・



それより、さっき愛菜が翔ちゃんの話をした時の利央の言葉が気になる。


『いい感じで進んでるっぽいね。』って。


いい感じって?


進んでるって?


なんとなく愛菜と利央の会話が噛み合ってなかったのは愛菜は気づいてなかった。


あいつ何企んでんだか・・・


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