お隣サマは運命の人

時間にしたら30分くらいだったけど、緒方さんに聞いてもらってなんだか心はさっきまでより軽くなった。


緒方さんの落ち着いた雰囲気のせいか話しやすかったし、本人はありきたりな言葉って言ってたけど、やっぱり誰かに言われるのはちゃんと心に届くもんなんだなって思う。


年上っていってもそんなに離れてる訳じゃないのになんでこんなにしっかりしてるんだろう。


緒方さんて不思議な人だなぁ。




「あれ?」



「どうしたんですか?」



「いやぁ、デジャブ?」




そう苦笑いしながら緒方さんの視線の先には…




「?!しょ、しょうちゃん?!」




なんで居るの?!


学校は?




「おかえり。」



「た、ただいま。」




うわぁ…どもっちゃったよ。


ってかホントになんでいるの〜?




「じゃ、愛菜ちゃんまた来週ね。」



「は、はい!今日はありがとうございました!」



「さっきの話だけど、よく考えてね。」



「はい!」




じゃ、とさわやかに帰る後ろ姿にちょっとSOS…


翔ちゃんとなに話せばいいの?


今日は会わないつもりだったのにぃ!
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