お隣サマは運命の人

当たり障りのない会話をしてるうちに理恵さんのレストランに着いたけど、土曜日ってこともあって店は大忙し。


ま、従業員は土日は多めに入ってるから忙しい割に店内はバタバタしてないけど、理恵さんとは軽く挨拶しただけ。


毎日理恵さんによって手入れされてる綺麗なイングリッシュガーデンが目の前に広がる席に案内されてメニューに目を通す。




「いつも思うけど、この庭側の席って贅沢だよな。」



「そうだね。一面ガラス張りだし、天気のいい日は開けられてるし、なんか癒されるよね。
働いてても気持ちいいもん。こっち側をわざわざ予約する人もいるくらいだからね。」



「働いてるっていえば、今日は緒方くんは?」



「緒方さん?今日は休みだよ。どうして?」



「別に。ただ聞いただけ。」



「?」



「昨日緒方くんに考えててって言われたのってなに?」



「えっ?!あ、あ〜…ちょっと…」




なんて言えばいいの?


まさか翔ちゃんのこと相談してたなんて言えないし!




「告白でもされた?」



「ゴホッ…」



「なんだよ、汚いな。水吹き出すなんてガキかよ。」



「だって、翔ちゃんが変なこというから!
そんなわけないでしょ。バイトのことで相談してただけだよ。」



「…ふ〜ん。」




何言い出しちゃってんの?


びっくりした。


告白なんてあるわけないじゃん。


内容は違うけど相談してたことには変わりないよね。


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